インタビューは某豪邸内の談話室で行われた。ライブを直前に控えた日でも笑顔でスタッフを出迎えてくれたアニータさん、その笑顔に緊張が緩む。 暖かい秋の日差しが差し込む中、アニータさんはお気に入りのレモングラスのハーブティーを飲みつつ話を語ってくれた。
− : 本日はライブを直前に控えたチリ人妻アニータのインタビューということで、よろしくおねがいします。
アニータ(以下ア) : ヨロシクオネガイシマス!なんだか緊張するわ。
− : 始めに、このバンドのなれそめといいますか、結成のきっかけ等からお伺いしたいのですが・・・
ア : そうね、昨今の音楽界って本当にめまぐるしいわよね、昨日ディスコビートにのせたダンスミュージックが売れたと思ったら、今日は心が洗われるフォークミュージックが売れるような世の中じゃない?皆が何かに自信を無くし、色んな方向に手を伸ばしている時代だと思うのよね。
− : そこで、アニータさんの直球ハードロック路線ということですか。
ア : そういうこと、みんなが見失っている王道のど真ん中を突き進ませてもわうわ、といった所よ。
かつてプロレスラーである故・ジャイアント馬場さんが世間的にUWFムーブメントが沸き起こり、クラシックスタイルのプロレスは時代遅れ、という風潮が蔓延っていた中、「皆が格闘技に走るなら、我々はプロレスを独占させて頂きます」と声高らかにプロレスの追求を宣言したことがある。
その結果、数年後にはジャイアント馬場のプロレス団体は「王道プロレス」と称されるようにまでブランドとしての力が高まった。
まさにその時の発言を思い起こさせるような衝撃をスタッフ達は感じ取った。
− : では、具体的にはどういった音楽を?
− : まさにロックの王道ですね。
ア : あら、そう?元々はメンバーの一人、 丸ちゃんが漢を感じる熱いバンドをやりたい!って言ってくれたおかげでこうして踏み切ることができたのよね。
力強い口調でそう語ってくれたアニータさん、しかしバンドを続けるには悲しみも付き物、今までにも有名・無名様々なアーティスト達が、些細であったりとんでもないトラブルであったり、その都度彼等は、悩み、迷い、悲しみがあったのだ。 そこには各々にそれぞれ運命のドラマが存在する。 勿論、アニータさんも例外ではなく幾つものトラブルに見舞われたという。
− : しかし、今回のライブの直前に 丸ちゃんが脱退という悲劇が起こってしまったのですが、その件については?
ア : そうね・・・彼に関しては、「車」という新たな人生の目標をみつけたみたいなのよね。ほら、彼って思いついたら止まらないタイプじゃない?(笑)だから、私は彼を止める事なんてできないの。パソコンも手放したって聞いたし、今の彼は全ての目が新しい目標に向かっていて、私の事なんて見向きもしてくれなかったのよ?
− : ・・・
ア : だからね、彼はとうぶんお休みかしら。また私の事を見てくれる日まで・・・今度のライブは6人でやっていくわ。
時折目を外の日差しにそらせながらも、悲しみを見せるでもなく信念を持ち語ってくれたアニータさん、立ち止まってはいられない、ライブは目の前なのだ。
− : 最後に、ファンの皆様にメッセージのほうを、よろしくおねがいします。
ア : 10月19日、西荻窪 ターニング、お昼から私達のライブがあります、是非おこしくださいね♪ガンバリマース!
− : 今日はありがとうございました。
ア : こちらこそ、ありがとうございました!
・・・誰!?
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